いつもお口をぽかんと開けていたり、イビキをかく習慣があるお子さまは、口呼吸をしている可能性があります。顎の発育に問題があったり、歯の生える位置がおかしかったりすることなど「上顎の発達不良」が引き起こす症状です。
口呼吸(鼻呼吸不全)は、口腔内の乾燥によるむし歯の要因になるほか、本来鼻の粘膜で吸着される病原菌が直接体内に吸引され、風邪をひきやすくなったり、免疫力が低下するなどアレルギー疾患や将来的には生活習慣病の原因になる可能性が指摘されています。
そのほか、下顎が出ている状態(=受け口)や、すきっ歯の状態など、歯のかみ合わせが良くない状態のことを「不正咬合(ふせいこうごう)」と言います。
不正咬合とは、歯を支えている骨や上下の顎のアンバランス(=発育不良)などが原因で起きる悪い歯並びの状態です。上顎の発育が止まるのはおよそ10歳前後。その後、永久歯が全て揃うと、歯並びや噛み合わせの問題を抱えたまま、顔の骨格が完成されてしまいます。また、成長期が終わる頃には、上顎正中口蓋縫合も複雑に噛み合った状態になり、そこからの矯正は痛みや抜歯などの外科手術を要することもあり、効果も現れにくくなります。
そのため、まだ乳歯のある幼児期、小児期からの早期治療が特に有効です。
乳歯が生えている間は、顎の成長発育を利用した矯正治療が可能です。矯正治療の第一歩であるⅠ期治療は、永久歯が生え揃うためのスペースや噛み合わせなど、骨格を整えながら土台を作るために欠かせない準備期間です。そして、すべての歯が永久歯に生え変わった後は、Ⅱ期治療として歯並びを本格的に整え、美しさと噛みやすさの機能性にもこだわりながら矯正を進めます。
また小児矯正であれば、顎の骨に柔軟性があるため、抜歯するリスクをできるだけ少なくできます。将来のお口の健康や健やかな成長をサポートするためにも、幼少期から矯正治療に取り組むのがおすすめです。
下の歯が上の歯よりも前に被さっている状態です。歯の問題だけではなく、骨格も関係してくることがあります。
通常よりも前歯が前に出ている状態です。見た目だけの問題ではなく、口が閉じにくいことから口呼吸のリスクもあります。
歯を噛み合わせた時、お口の真ん中が開いている(上下に隙間ができている)状態です。
歯と歯の間に隙間が生じている状態です。小児期なら問題のないことも多いですが、成人になると発音が不明瞭になるなどのリスクがあります。
「ディープバイト」とも呼ばれています。奥歯を噛んだ際に、噛み合わせが深すぎて下の前歯が隠れてしまっている状態です。
当院では不正咬合の専門治療として、「顎顔面矯正治療法」の提供が可能です。急速拡大装置という顎を拡げる専用の装置を使用し、歯が正しい位置に生え揃うために必要なスペースを作っていきます。顎の成長スピードをコントロールしながら治療を進め、本来の綺麗な顎を目指します。治療完了後の後戻りが少なく、矯正治療の成功率アップが期待できるのです。
約2ヶ月から半年で自然に歯が並びはじめ、また鼻腔も拡大され鼻呼吸が楽になり、症状が改善される可能性が高くなります。
早期に治療を開始し様々な問題を解決することで、より健康で幸せな生活を送ることができ、快適な老後を迎え、お子さまが素晴らしい人生を過ごすことが出来るでしょう。
矯正治療に適したタイミングはお子さまによって異なりますが、歯の生え始めや3歳児健診で歯並びを指摘された際など、何かお子さまの歯とお口で気になる症状があるときは、できるだけ早く当院までご相談ください。
(税込)
診断・検査費
無料
Ⅰ期治療(骨格矯正)
400,000円
Ⅱ期治療(歯列矯正)
250,000円~1,000,000円
矯正装置を装着するため、以下のような症状が考えられます。
症状はあくまで一時的ですので、ほとんどのお子さまは時間の経過とともに慣れてしまいます。